「足利薪狂言」

足利市鑁阿寺(ばんなじ)の薪狂言を見るツアーに行ってきました。

鑁阿寺は足利氏の館跡で、寺院には珍しく土塁や堀がめぐらされています。

山門は堀にかかる太鼓橋です。

本堂は国宝に指定されています。

本当はこの境内で行われる薪狂言ですが、台風15号の影響で空模様が不安定。

会場を市民会館に移して行われました。

おかげで、冷房完備で快適に鑑賞できました。

 

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小舞『貝尽し』野村裕基くん。

まだまだ少年と思っていたのに、1999年生まれ。

今年は20歳なのね。すらりと長身で、顔が小っちゃい!

 

小舞『海人』野村万作さん。1931年生まれ。えっ!88歳⁉

この演目は(プログラムによると)海人(あま)が竜宮から宝珠を奪い返し、乳房を掻き切って宝珠を隠し悪龍から守るという激しい舞。ゆったりと舞っているけど、扇の動きはとても早くて鋭い。

 

狂言、野村萬斎『悪太郎』。酒乱の悪太郎が酔っ払って眠りこけているうちに髪やひげを剃られて僧形にされてしまう。

狂言『茸(くさびら)』。屋敷に得体のしれない茸(キノコ)がどんどん生えてきた。

山伏が退治の祈祷をするとまたどんどん生えてしまい、山伏はキノコに追いかけられて逃げ出していく。

色とりどりの可愛い笠をかぶって、市内の小学生がキノコを演じます。

しゃがんだ姿勢で滑らかに舞台を動き回る。

練習したんだろうな。

 

会場では呈茶のサービス。無料でお抹茶がいただけました。

 

 

 

 


「秀山祭夜の部」

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歌舞伎座9月初代吉右衛門の業績を偲ぶ秀山祭。

今年もゆかりの演目、役者がそろいました。

夜の部は、吉右衛門、幸四郎、菊之助、児太郎の寺子屋。

松王丸と妻の千代が主君の若君の身代わりに息子小太郎を差し出す。

息子の死を確認して、「美しく生まれた定め、何の因果か疱瘡まで軽く済んで…」千代が経帷子を赤子のように抱いて泣く。

松王丸は「こりゃ女房、何で吠える、家でさんざん泣いたでないか。」

小太郎がにっこり笑って死んだと聞くと「利口な奴、立派な奴、親に代わって恩送り…」と号泣する。

吉右衛門の松王丸は大きくて暖かい。

菊之助の千代は母親の気持ちで嘆く。胸が痛い。

やっぱり涙がこぼれました。

 

仁左衛門、渾身の勧進帳。端正な弁慶。

吉右衛門の弁慶のような大きさや、海老蔵の弁慶のような荒々しさは感じられない。

でも…この気迫は何!?。

ほんわり和事がお得意の仁左サマとは思えない。

この世代の歌舞伎役者たち、一期一会の舞台と思ってしまう。

演じる役者もそうなんだろうか。

幸四郎と隔日交代で演じる弁慶。

確かに毎日ではもたないよな。

幸四郎は弁慶じゃない時は富樫を務める。

寺子屋では源蔵を毎日演じて出ずっぱり。

元気な世代です。


「二羽の白き鳥」

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すみだトリフォニーホール。

二羽の白き鳥〈鷺娘〉と〈白鳥の湖〉。

 

S席 A席 B席のうち、奮発してA席を買ったのに、3階席だった…😓。

オーケストラのための劇場だから、縦に長くて舞台が遠い。

菊之助クンの鷺娘は(たぶん)みごとだったんだろうけど、何だか物足りない。

 

白鳥の湖のバレエ音楽、有名なシーンは聞き覚えと見覚え(^^♪。

合間に菊之助クンの語りが入る。

でも声が響きすぎてこもって聞こえる。

座席によってはもっとクリアに聞こえるんだろうか。

 

何だか消化不良な公演だった。

 

 


「稚魚の会 歌舞伎会 合同公演」

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歌舞伎俳優養成所修了者と幹部俳優に入門して研鑽を積む名題下俳優たちの俳優たちの成果を見せる公演。

国立劇場小劇場で催されます。

毎回爽やかな楷書の熱演に感動します。

 

『一條大蔵譚』

大蔵卿を演じるのは吉右衛門門下、中村吉兵衛。

御簾の中からの第一声から朗々として見事。

作り阿呆と情熱を隠す颯爽とした公達の表情を瞬時に変える演技が楽しい。

声も表情も師匠の吉右衛門にそっくりの名演。👏(^^♪

 

常盤御前は中村魁春門下、中村春希。

可愛らしくゆったりと常盤御前を演じているけど、何かが足りない。

動きが少ない十二単衣で風格や気品を現すのは難しいんだろうな。

 

『棒しばり』

尾上松緑門下の尾上松悟の次郎冠者。

初めは緊張して見えたけど、踊りが興に乗るとどんどん楽しそうになる。

棒に縛られたまま扇を持ち変える所作も見事に成功。

この演目、やっぱり楽しい♬。

 

『三社祭』

悪玉は尾上菊五郎門下、尾上音蔵。

善玉は坂東楽善門下、坂東やゑ亮。

両方ともとても元気で若々しい。

やゑ亮さんは大掛かりな立ち回りでは高梯子のてっぺんで宙返りをしたり、一番むずかしい大技役を務める身体能力抜群の役者さん。

フィギュアスケートのジュニア大会では羽生結弦くんと競ったそう。

三社祭の激しい踊りでもジャンプの高さと端正さにびっくり。

これを見ただけで炎天下出かけてきた甲斐がありました。

 

『源氏店』

お富は中村時蔵門下の中村好蝶。

はかなげで色っぽい。

与三郎は中村芝翫門下、中村橋三郎。。

う〜ん…何だかぼんやり与三郎。

もとおぼっちゃまの与三郎だからそれでも良いのかもしれないけど物足りない。

役者の魅力で見せる難しい役なのね。

 

道楽でいくつか習い事にチャレンジしてみて、教わったことをちゃんとマスターすることの難しさを実感しています。

若い歌舞伎俳優たちの研鑽と努力はすごいです。

 

 

 

 

 

 


「外郎売」

歌舞伎座 昼の部、行ってきました。

歌舞伎を通じてのお友達が行けなくなったので譲ってもらいました。

今月の歌舞伎座は話題でチケットもすぐ売り切れたので、あきらめていました。

6歳の勸玄ちゃん、外郎売の早口の長セリフ、お見事でした。

 

「アカサタナハマヤラワ、オコソトノホモヨロヲ。

1つへぎへぎに、へぎ干し・はじかみ、盆豆・盆米・盆牛蒡、摘み蓼・摘み豆・摘み山椒、書写山の社僧正。

小米の生噛み、小米の生噛み、こん小米のこ生噛み。

繻子・緋繻子、繻子・繻珍。

親も嘉兵衛、子も嘉兵衛、親嘉兵衛・子嘉兵衛。

古栗の木の古切り口。雨合羽か番合羽か。貴様の脚絆も革脚絆。

尻皮袴のしっ綻びを三針ちょと縫うて、縫うてちょとぶん出せ。

河原撫子・野石竹、野良如来、三野良如来に六如来………………………………………」

 

ダメだわ…文字を打つのももう疲れた😓。

これで勸玄ちゃんのセリフの4分の1。

淀みなくすらすらと、ちゃんと歌舞伎のセリフらしく抑揚をつけて言い納めました。

立ち回りも勸玄ちゃんが主役。

テレビの映像では大きく見えたけど、舞台で大人の中にいると本当に小さい。

むきみの隈取できりりと見得を切る姿は、立派過ぎて何だか現実に見えない。

これからの成長と進化が楽しみです。

 

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歌舞伎十八番の『外郎売』は二代目團十郎が咽喉を痛めて小田原外郎家の『透頂香』という薬を服用して治ったので、この良薬を人々に知らせたいと歌舞伎に仕立てたという。

海老蔵君、咽頭炎で声が出なくなって数日間休演。

外郎家の〔透頂香〕飲んだのかな?

元気になって舞台に復活しました。

 

 

観劇後に、門前仲町で待ち合わせてもんじゃ焼き。

ビールがおいしい🍻😋♬。

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「歌舞伎鑑賞教室『車引』『棒しばり』」

今年の歌舞伎教室は松緑と坂東亀蔵の車引と棒しばり。

解説と桜丸は坂東新悟クン。

女形なのに以前は背が高すぎてあまりきれいと思わなかった。

最近は目を見張るほど美女に見えてきた。

努力しているんだなと判る。

解説で、立ち役の殺陣も見せてくれた。

ほっそりしていてとても華奢に見える新悟クン。

軸がぶれなくてとてもしっかりした所作で感心。

 

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解説の時に、撮影タイム。

SNSでアップしてね♪だって。

観客も若者が多い。

若者じゃないけど、ブログにアップしましたよ!

 

『棒しばり』お酒好きの太郎冠者と次郎冠者が、酒を隠れて飲まないように主人に縛られちゃう。

でも呑みたい…縛られたまま工夫してお酒を呑んで酔っぱらう。

棒に縛り付けられたまま、扇を持ち換えたり、楽しい踊りです。

 

ロビーの陳列室には棒しばりに使う扇子や棒、車引の小道具などが置いてあって、実際に触ったり持ってみたりできました。

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「団菊祭 千穐楽 夜の部」

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数日前にチケットweb松竹をチェックしたら、千穐楽夜の部3階席が一つ空いてた。

そうしてもう一度見たくて、昼夜通しの千穐楽。

丑之助君の牛若丸、前半に見た時よりとても上手になっている。

ひとつひとつの形がきれいに決まる。

でも何も所作が無いときはふにゃ〜と自然体。

花道を引っ込む飛び六方が大好きな丑之助君、七三あたりで座り込むはずがどんどん行っちゃって、三階席からは見えないところまで飛んで行ってしまった。

お父さんの弁慶の肩車で引っ込む。

舞台写真を見たら笑顔でした。肩車、嬉しいのかな。

 

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丑之助君のおじいちゃん、菊五郎サマ23歳の牛若丸。1964年大河ドラマ「源義経」

 

 

菊之助クンの京鹿子娘道成寺。

平成23年に新橋演舞場で見て感動、平成26年にもう一度見たくて京都南座。

そして令和の道成寺です。

後半の鞨鼓で踊る山尽くしはこの踊りの胸突き八丁。

軽快に踊りながら鞨鼓を打つ撥は確実に中心をたたいています。

 

聞いたか坊主の舞尽くしは尾上左近君が引っ張り出された。毎回突然指名されるらしい。

平成18年生まれの13歳、ちょこっと詰まって苦笑いしながら舞尽くし。

他の所化の役者も温かくどよめく。

「そもそも舞の始まりは昔々のその昔、そのまた昔のまた昔のず〜っと大昔の事そうです。

天の岩戸の御前にて、アメノウズメノミコトというお方がいとも艶やかに踊られたのが舞の始まりだそうです。

.....................................................

.....................................................

五節の舞、浦安の舞、田楽舞に猿楽の舞、連理の舞に比翼の舞。

静の舞、延年の舞、獅子舞、天狗の舞、手古舞、京舞。

苫小牧(?)、シューマイ(?)、きりきり舞い…。」

おしゃれで楽しい舞尽くしを延々と語ります。

所化(お坊さん)を演じる役者さんたち、誰が指名されるか冷や冷やしているそうです。

楽しい趣向です。

 

 


「団菊祭  千穐楽  昼の部」

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団菊祭は、まさしく私にとっては年に一度のお祭りです。

大好きな役者がそろって大好きな演目を上演する。

 

昼の部は 梅枝の十郎、萬太郎の五郎で『寿曽我対面』

兄弟の役を本当の兄弟が演じる。

猿隈の朝比奈、力強くて素敵だなと思ったら声で歌昇さんと判った。

力強くて素敵な朝比奈でした。

 

平成三之助の勧進帳。

やっぱり勧進帳は良いなぁ💝。

松羽目の松の緑に長唄連中の赤い毛氈が引き立つ。

旅の衣は鈴懸の♪…で始まる長唄は名曲でワクワクします。

海老蔵君の弁慶、低い声と濃い目の化粧でちょっとダーク。

でもセリフのビブラートも以前ほど気にならず迫力がありました。

勧進帳の読み上げ、延年の舞、ハラハラドキドキ。

危機を脱して、義経が弁慶を労う。

〔判官 おん手を取り給い…♪〕、紫の衣からすっと手を伸ばす菊之助くんが麗しい。

勧進帳、やっぱり泣けます。😍

 

『め組の喧嘩』はなるべく千穐楽に見たい。

(筋書きで菊五郎サマが言っていましたが)昔は最後だからと千穐楽の喧嘩のシーンで大道具をぶち壊しました。

昔、何度かハチャメチャを見た記憶があるけど最近はやらないみたい。

この日だけ、小さい亀三郎クン(辰五郎の息子役)が大人たちと一緒に鳶姿で登場して元気に走り回っていました。

菊五郎サマのめ組の辰五郎は粋でいなせで最高です。

左近君が少年らしい華奢な体つきで鳶の若者山門の仙太。

片岡亀蔵さんの力士とコミカルな立ち回り。

イナバウアーのような海老ぞりがしなやかでびっくり。

久しぶりの左近くん、成長していて嬉しい🤗。

 

でもこの鳶のめ組と力士の喧嘩、め組のほうが何だかなあ…と思う。

どうも鳶のめ組のほうが悪いような気がする。

それでも江戸っ子が火消しの鳶たちを大好きで応援する。

力士は大名お抱えだったり谷町のお金持ちがバックアップしていたからかな。

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「7代目尾上丑之助初舞台」

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〔歌舞伎にも夏来たりけり女伊達 小田切輝雄〕(Y新聞)

 

菊五郎サマと吉右衛門さんの愛孫、菊之助クンの愛息、和史君が丑之助襲名。

『絵本牛若丸』、原作は村上元三。

何しろ、菊五郎サマと純子夫人(当時藤純子)が義経と静御前で共演して愛が芽生えた『源義経』も原作は村上元三氏でした。

村上元三氏は丑之助君の生みの生みの生みの(?)親かも。

沢山の人にお祝いされて、5歳の新丑之助君、立派に牛若丸を演じました。

けなげに見得を切る丑之助君を見守る菊五郎サマと吉右衛門さん、鬼次郎と鬼一法眼の拵えのまま後ろでにこにこデレデレ😄。

 

弁慶役で牛若丸を肩車して引っ込んだ菊之助クン、30分後にはきれいな道成寺花子で登場。

息子の初舞台に花を添えて、自信に満ちた白拍子花子は輝いていました。

能がかりの乱拍子の足先の動きがきれい。

鞨鼓を着けて踊る山尽くしは稲荷山の海老ぞりが見もの。

紫の振袖で踊る〈ただ頼め♪〉はひらひらと動く掌が可愛い。

長唄も義太夫も名曲で、能の道成寺を華やかな歌舞伎舞踊に作り上げた先人のセンスは素晴らしいと思う。

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1984年の菊之助クン初舞台6代目丑之助襲名。

菊五郎サマ、心配そうな顔(笑)。

今回は「おじいさんは気が楽ですねえ。」と嬉しそうです。

 

 

 

友人と銀座で待ち合わせて、ソニーショールームでアイボに会った。

センサーで人間を感知して近寄ってくる。

お座りというとちゃんと座る。

唱ってというと可愛く吠える。

撫でてあげるとすりすりしてくる。

いつも可愛がるともっと懐くらしい。

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「竹本駒之助の会」

1秦野文化会館で女流義太夫の人間国宝、竹本駒之助の会。

竹本駒之助は1935年生まれの83歳。

年齢を感じさせない力強い義太夫でした。

人形浄瑠璃の人形遣い、やはり人間国宝の吉田和生の人形。

文楽は男の世界、以前は女流義太夫が共演することは無かったそうです。

 

一つ目は『二人三番叟』。

能の『翁』を義太夫節にうつした作品。

五穀豊穣と子孫繁栄の願いを込めた華やかな舞です。

公演の初めに舞われることが多いです。

昨年、尾上流の踊りの会に、尾上菊之丞と尾上菊之助クンが踊りました。

テンポの速い義太夫節を微笑みを浮かべながら踊っていました。

所々(あの節だ!あの振りだ!)と思い出されるところがあり、人形の踊りと比べて見るのも楽しかったです。

                                                                                                                                                               

二つ目は『良弁杉由来』

息子光丸を鷲にさらわれた渚の方は30年間息子を訪ね歩きます。

幼いころ鷲にさらわれたという東大寺の良弁僧正の話を聞き、もしや…と訪ねます。

門前で出会った伴僧に身の上を懐紙に書いてもらって二月堂の杉に貼り付けました。

良弁僧正は自分が拾われた杉の木を毎日礼拝しており、懐紙に気づいて二人は30年ぶりに再会します。

高位の僧になって、緋色の衣や錦の袈裟を着け、お供を大勢連れている良弁僧正が、みすぼらしい姿の老母を敬いいたわります。

渚の方も 大いに畏れ入りながらも「光丸!」と子供の頃の名前で呼び掛けてしまいます。

 

駒之助さんは10年ほど前から、この演目を好んで演じています。

拉致された横田めぐみさんを30年間探し続ける横田夫妻を知り、この良弁僧正のように再会できるようにと願いを込めて演じるそうです。

心のこもった浄瑠璃はみごとで、客席からはすすり泣きも。

人形を遣う太夫も涙を流して演じたそうです。

 

駒之助さんは当秦野市在住。

近くでこんな贅沢な公演を見られるのは嬉しいです。

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