「大忠臣蔵」

1971年三船プロ制作。52回シリーズで当時のお金で10億円かけたそう。

さすがの三船敏郎。出演者も豪華です。

 

浅野内匠頭は当時28歳くらいの菊五郎さま、襲名前なので4代目尾上菊之助。

真っ直ぐで、きれいで、キラキラしてますぴかぴかぴかぴかぴかぴか

吉良上野介に意地悪され続けて刃傷して切腹…。

可哀想です〜悲しい

史実では色々異論があるそうですが、時代劇ですからね。

 

切腹をする田村右京太夫の屋敷には白裃に添えて、奥方阿久里が牡丹の花を刺繍した下着が届けられます。

小さな花の刺繍を見つけて、くっと唇をかむ内匠頭に胸がきゅ〜っとします。

奥方に会わずに死んでいかなくてはなりません。

特別に主従の別れを許された片岡源五衛門が滂沱の涙で見送ります悲しい

..............................................................................................

この場面、舞台で見覚え。

1970年歌舞伎座2月『風さそふ』

内匠頭(菊之助)が切腹の場に進む渡り廊下。

桜の根元にうずくまる片岡源五衛門(初代尾上辰之助)

「桜が見事でござる」と気配る多門伝八郎(10代目市川海老蔵)

泣きながら見たのを思い出します。 

........................................................................................

 

 

ドラマの大石内蔵助はもちろん三船敏郎。昼行燈じゃなくて、武芸の達人。

吉良上野介は先代市川中車。渋くて意地悪さにも凄さと気品。

 

阿久里の方は佐久間良子、美しく、ふるふると悲しむ演技が胸を打ちます。

源五衛門は江原真二郎、誠実な家臣役がぴったりです。

内匠頭を励ます痛快な脇坂淡路守は萬屋錦之助。

刃傷を聞いて「なにィ‼!」と叫ぶ声が魅力的。

 

これから中村翫右衛門(天野屋利兵衛)

勝新太郎(俵星玄蕃)など講談や歌舞伎で人気の登場人物もたくさん出ます。

 

国家老の大石内蔵助が賢すぎて立派すぎる。

あたふたする江戸家老達があほすぎる。

ありえない場面も多々あるけど、内匠頭が素敵 ときめきだからこれでいいのだ グッド

 

 

 

 

 

 

 

 


「歌舞伎座10月公演 マハーバーラタ戦記」

10月歌舞伎座昼の部、新作歌舞伎 『極付印度伝 マハーバーラタ戦記』を見てきました。

尾上菊之助くんが3年間構想を練って実現した作品です。

インド神話が歌舞伎???

だいじょうぶかな…と音羽屋ファンとしては老婆心。

 

緞帳が上がるとキンキラキンの神様たちぴかぴかぴかぴかぴかぴか

神様たちは、人間が争いをやめないので「世界の終わりが始まっている」と心配する。

太陽神と人間の姫との間に生まれた青年迦楼奈(菊之助)が争いをやめさせようと闘う。

 

お姫様が象に乗ってゆったりと登場する。

馬が引く戦車が走り回る。

(戦士を乗せた馬車を引っ張って走り回る馬の脚さん、大変!びっくり

竹本(浄瑠璃)と長唄にパーカッションやシロフォンが加わる音楽が不思議な世界を作り出す。

 

「永遠に続く時間の中で、有限な人の一生を繰り返す。」

「自分が置かれている境遇は天の計らいである。結果を恐れず実行せよ。」

華やかな舞台に見とれていたけど、台詞をかみしめると壮大な哲学を含んでいます。

 

菊五郎さま、74才「難しい名前がたくさん出てくるので覚えるのが大変」と言っていたけど、長いセリフも完璧です。

舞台の中心に立つだけで圧倒的な存在感。

まだまだ若手と思っていた七之助君が貫録の悪女。

準主役並みに抜擢された松也くん、凛々しい若者役で大活躍。

他の舞台やテレビで活躍している松也くんが立派になって菊五郎劇団に帰ってきた…と感無量。

 

太陽神役は(あのひょうきんすぎる)左団次さん。

ときどき登場してありがたーい言葉を言って消えていく。

何だか不思議です。

 

ところどころにちゃり場(コミカルな場面)も入れて、役者それぞれに見せ場をきちんと割り振っている。

派手だけど感動的で上品な作品に仕上がってます。

菊之助くん、お見事です 楽しい ラブ 拍手

 

 

ガンジス川に赤姫が佇む。

神様の前で踊る村人たちは日本人の拵え。

筋書きを読むと、歌舞伎十八番の『鳴神』も源流はインドの神話だとか。

びっくりです。びっくり!!

 

歌舞伎では、平安時代に寺子屋があったり、飛鳥時代の御殿に町娘が迷い込んだりする。

歌舞伎って自由で何でもありなんだわ。

 

 

 


「平櫛田中作 『六代目菊五郎、鏡獅子』(美の巨人たち)」

当たり前のように存在していたから。

いつも舞台の興奮でいっぱいだから。

見事な彫刻であることは十分承知していたけど。

平櫛田中(1872〜1979)の心意気までは思いませんでした。

 

「六十七十は はなたれこぞう

おとこざかりは 百から百から」

 

六代目菊五郎も協力を惜しまず何度もポーズをとる。

戦争があり、資金難があり、六代目死去があり。

それでも「六代目との約束だから」と22年かけて、資金を工面して自費で完成。

 

完成品を国が2億円で買い取ろうとしたら

「六代目さんと 二人こさえたもので、

お金を貰ったら、あの世で会った時、挨拶のしようがない。」

作品完成時 田中 86才。

 

精神性まで写し取ったという名作。
今度国立劇場に行ったら改めてこの木彫像をじっくり鑑賞して来よう。

 

 

 

 


「公文協主催松竹大歌舞伎」

街に吉右衛門達の巡業がやってきた。

全国公立文化施設協会主催の巡業です。

 

昨年3月から始まった『5代目中村雀右衛門襲名披露興行』、主だった劇場や地方巡業を経て、当文化会館で大千秋楽。

巡業は6月30日に大田区から始まって、府中、相模大野、郡山、仙台、秋田、山形、前橋、新潟、蒲郡、和歌山、岸和田、倉敷、観音寺(香川)、三次(広島)、白河(福島)、そして当市。

 

スケジュールをみてびっくりです。

暑い中の巡業どなたも体調を崩すことなく、本当におめでとうございます。

 

五代目中村雀右衛門さん、いつまでも初々しく可憐な女形ですが昭和30年生まれ。

雀右衛門を襲名してから、どんどん素敵な立女形になりました。

 

『妹背山婦女庭訓』の鱶七、吉右衛門が出るといかにも大歌舞伎になる。

『太刀盗人』又五郎と歌昇、種之助ファミリーの舞台はいつも誠実で爽やかです。

 

妹背山婦女庭訓、後半の浄瑠璃は竹本葵太夫。

今回も渋い美声に聞き惚れました。

 

 

観劇仲間を駅に送って、アフタヌーンティーで芝居談議に花が咲きました。

 

 

 


「第92回歌舞伎鑑賞教室 鬼一法眼三略巻 一條大蔵譚」

今月の国立劇場歌舞伎教室は、菊之助くん初役の一條大蔵卿。

 

源義朝の側室だった常盤御前は、公家の一條大蔵卿の妻になっています。

大蔵卿は、娯楽にしか興味のない阿呆です。

 

楊弓で遊んでばかりいる常盤御前は、楊弓の的に敵の清盛の絵姿を隠し、三本の矢に、今若丸、音若丸、牛若丸の名をつけて、清盛調伏を願っているという。

それを立ち聞きして内通しようとした悪臣の勘解由を切りつけたのは、凛々しく変身した大蔵卿。

実は大蔵卿は、平家の目を欺いて、阿呆のふりをしているのです。

 

ふにゃふにゃの阿呆の顔と、きりっとした顔を瞬時に変えて踊る菊之助くんが楽しい。

笑顔が何だか三才の坊や和史クンに似てるなと思ったら、無邪気な表情を参考にしたんだって。

あまりに無邪気な笑顔に、こちらも一緒にふにゃふにゃ大笑いしました。

 

お芝居を見た後で、近くの「おかめ」で。

ソフト白玉ぜんざい。

若い頃からの歌舞伎仲間。

青春時代にワープして、若い頃に見た舞台の話で盛り上がりました。

 

地下鉄半蔵門駅に、エスカレーターとエレベーターが出来ました。

地下鉄駅から地上に出る階段が結構きつかったので、とても嬉しい。

 

 

 

 


「第91回 歌舞伎鑑賞教室  毛抜」

国立劇場歌舞伎鑑賞教室、91回だって!(@_@)

ワタクシが高校生のころ第1回ですからね。

100回公演、見に来たいものです。

 

今回は中村錦之助さんと中村隼人クン、麗しい萬屋父子の公演です。

隼人くんが解説担当。

きちんと端正な解説ぶり。

若々しい立ち廻りと獅子の毛ぶりを見せて大サービス。

撮影タイムもあって「SNS等で歌舞伎を広めてくださいね。」だって。

でもピントがいまいちで、隼人クンのイケメンぶり、アップできない…悲しい

 

 

歌舞伎十八番の【毛抜】は何とも大らかで楽しい演目。

 

お姫様が、髪の毛が逆立つ奇妙な病気です。

粂寺弾正が見舞いに来て、座敷で待っていると、毛抜きや小柄が踊りだします。

弾正は、天井裏で忍者が磁石で姫君の鉄の髪飾りを引き付けていたのに気づいて悪事をあばきます。

 

指金(さしがね)で巨大な毛抜きが動いたり、忍者が持っているのが円形の方位磁石だったり、歌舞伎十八番は大らかな馬鹿々々しさも楽しい楽しい

弾正は、接待に出た小姓や腰元に言い寄って振られちゃう可愛い豪傑です。

錦之助さん、古風な美貌に隈取が映えて素敵な弾正でした拍手

 

 

 

 

 

 


「人形浄瑠璃 ひがし座 自主公演 」

地元の高校に、人形浄瑠璃部があります。

OB達は卒業しても、恋人ができても、結婚しても、母親になっても、孫ができても、人形浄瑠璃を続けているそうです。

ひがし座は現役部員とOBの発表会。

今回の演目は二人三番叟、伽羅先代萩等。

 

三番叟は現役高校生部員。

若々しく伸び伸び、三番叟二人が喧嘩するコミカルな場面もあってとても楽しい。

 

伽羅先代萩はベテランOB。

御殿の段と政岡忠義の段。

飯炊き(ままたき)もあって、人形がちゃんと袱紗もさばきます。

 

浄瑠璃は本職の女流義太夫。

竹本土佐子は重要無形文化財総合指定保持者。

竹本駒之助は重要無形文化財保持者、何と人間国宝です!びっくり!

 

歌舞伎と違って、人形浄瑠璃は、政岡のきりりと女丈夫の声、可愛い若君や千松の声、登場人物をすべて語ります。

人形浄瑠璃は、浄瑠璃を聞かせるために、人形が動く。

歌舞伎の浄瑠璃は、役者の演技を見せるために語る。

なるほど、すごい迫力で胸を打たれました。拍手

 

巡礼お鶴の人形がお出迎え。

 

早かったかなと思ったけど、到着したら長い行列。

入場料無料、満席で立ち見まで。

毎回大人気のようです。

無料だけど、帰りにはほとんどの人がカンパして行きます。

手作りの衣装や頭の修理代等、結構大変だそうです。

ワタクシもささやかにカンパしました。

 

 

 

 


「歌舞伎座 団菊祭 夜の部」

 

団菊祭 夜の部、見ごたえがありました。

『寿曽我対面』祝

すごい勢いで彦三郎の五郎が迫る。

菊五郎さま初役の工藤祐経、大きさと気品。

 

初舞台の亀三郎ちゃん、可愛い裃姿で出てきて口上でしっかりご挨拶楽しい

「末永くごひいきのほど」と述べられると、何だか身内になったような気がして「うん、うん、ず〜っと応援するよ」と思ってしまうのが歌舞伎の不思議なところです。

 

松也くんが久しぶりに団菊祭に出演。

八幡三郎行氏役で祐経のそばに控えて口上も。

菊五郎劇団で坂東家を含む音羽屋ファミリーで育ちましたものね。

父親の故松助さんを思うと嬉しい出演です。

 

『伽羅仙台萩』

菊之助くんの乳母政岡、前半は女丈夫を強調しているのか、ちょっとクール。

10年前の菊之助くん初役の政岡が素晴らしかったので期待しすぎたかな。

でも息子千松を殺されてからの嘆きはしっかり伝わって、胸がいっぱいになりました。

広い御殿の舞台には政岡と、死んでる(?)子役だけ。

政岡役は一人でこの愁嘆場を延々と演じて客席を納得させなければなりません拍手

 

海老蔵の仁木弾正、すっぽんを出て静かに花道を引っ込むだけなのに、不気味な迫力。

客席は静まり返って、「成田屋ぁ!」「成田屋ぁ!」の大向こうだけしきりにかかる。

三階席からは揚幕に引っ込むまでの弾正を面明かりの影と空気で楽しみます。

 

『弥生の花浅草祭』

坂東亀蔵と松緑、二人だけで神功皇后と武内宿祢、三社祭の悪玉と善玉、通人と国侍、石橋の赤獅子と白獅子。

早変わりで踊りまくる。

三社祭だけでもハードな踊りなのに、最後の石橋で迫力の毛ぶり拍手拍手拍手

亀寿の時代から踊りが上手なのは知っていたけど、改めてキレのある踊りにびっくり。

仲の良い亀蔵の襲名で踊る松緑が生き生きと楽しそう。

ぴったりと息の合った見事な踊りでした。

合間の大薩摩は、杵屋巳太郎の三味線と巳津也の唄。

2人ともハンサムなので目にも嬉しい。ラブ

 

 


「 髪結新三」

is.jpg

 Y新聞 日曜版が楽しみ。

ワクワクとクロスワードパズルを解いて、一面の名言巡礼をゆっくり読む。

今日は人情噺『髪結新三』

歌舞伎世話物『髪結新三』の菊五郎の新三は粋でちょい悪、最高です。ときめきラブ

 

まな板に 小判一枚 初鰹 (宝井其角)

 

いつもは廻り髪結(出張髪結)なのに実は小悪党の新三。

大店の娘をかどわかして、身代金を当てにして買った初ガツオ。

仲裁にきたずるがしこい大家に、身代金の半分とカツオの半身をもっていかれてしまう。

悪人なのに「さっぱりわからねえ」と大家に丸め込まれちゃう新三のやりとりが面白い。

 

当時の初ガツオ、三分ニ朱、一両は12〜15万円、一両は四分、一分は四朱。

だから、新三が買った初ガツオは10万円ちょっと。

なるほど、『女房 質に入れても初ガツオ』

 

初松魚(かつお) 江戸といひしは 昔なり(正岡子規)


「歌舞伎座 団菊祭 昼の部」

 

今年も五月歌舞伎座は団菊祭です。

尾上梅幸二十三回忌追善、市村羽左衛門十七回忌追善、

まだまだ記憶に鮮やかに残る名優の舞台、もうそんなに経つのかなぁと感慨もひとしお。

 

尾上梅幸丈の女形はどんな役も上品で優しい。

見た後に、ほっこり幸せな気持ちが残ったものです。

 

羽左衛門丈は渋くて素敵でした。

高校生のころ、楽屋口でばったり会って、持っていた『仮名手本忠臣蔵』の写真集にサインをしてもらいました。

大星由良之助が羽左衛門丈だったのです。

写真集をちらっと見て、

「ああ、林くんの本かぁ。」

「違います!私の本ですっ!」

むきになって私が言うものだから、羽左衛門さん大笑い。

本は舞台写真家『林 嘉吉』の著でした。

もちろんニコニコ笑ってサインをしてくださいました。

 

その羽左衛門丈の長男の8代目彦三郎さんが初代坂東楽善襲名。

5代目亀三郎さんが9代目坂東彦三郎を襲名、

亀寿さんが3代目坂東亀蔵。

夜の部では4歳の侑太君が6代目亀三郎で初舞台。

「林くんの本かぁ」の楽しい思い出もあって、ずっと応援したい誠実なファミリーです。

 

襲名披露狂言、昼の部『梶原平三誉石切』

彦三郎さんの梶原平三、さっそうと声が劇場に響き渡る。

松緑がみすぼらしい罪人で出てきて襲名のお祝いを言うのがサプライズで愉快。

 

『吉野山』

菊之助の静御前と海老蔵の忠信。

やっぱりこの二人、きれいです。

もっと一緒に舞台があるといいなあ。

 

『魚屋宗五郎』

菊五郎さまの宗五郎は絶品。

哀しくて面白くてほのぼの。

今年も元気な菊五郎さまでこの演目が見られて幸せでした。

 

 

 

 


| 1/21PAGES | >>

calendar

S M T W T F S
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
2627282930  
<< November 2017 >>

selected entries

categories

archives

recent comment

profile

search this site.

others