「小さなホテル」

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奈良への独り旅。

気になっていた東大寺近くの小さなホテルに泊まってみた。

今井町を散策して、近鉄奈良駅。

薄暗くなった奈良公園を彷徨って辿り着いた。

 

人が少なくなった東大寺近辺では,あちこちで鹿が啼いている。

 

『おく山に 紅葉踏み分けなく鹿の 声聞くときぞ 秋は悲しき』(猿丸大夫)百人一首

 

鹿って本当に泣くんだ…そして何だか哀しそうな声です。

たぶん日中は観光客の喧騒にかき消されているのかも。

 

初めて泊った小さなホテル。

家庭的な雰囲気でこだわりの朝ごはんもおいしい。

でも住宅街の一角なので夕飯を食べるお店を探すのに苦労。

結局バスで駅まで出ることになった。

食事をしてからゆっくり行けばよかったんだわ。

リピーターが多いらしい。

また利用したいホテルでした。

 


「今井町」

奈良へ行く途中に橿原市の今井町へ行ってきました。

近鉄橿原線で八木西口駅下車。

駅ほど近くに江戸初期の街並みが残ります。

一向宗称念寺門徒が、環濠土居を築いて建設した街でした。

信長に抵抗して降服。武装解除して自治権を与えられました。

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今井町西口にある今西家は1650年建立。

司法権、行政権を与えられ、土間の白州や仕置き部屋もあります。

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美しい町並みは、朝ドラ「あさが来た」や伊右衛門のCMも撮影されたそうです。

そう言えば、何となく見たことがある風景です。

余り観光化されていなくて、お店も少なく、静かに散策できる街でした。

 

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奈良を歩くと万葉集の世界に遊ぶような気分になる。

「香久山は 畝傍ををしと 耳梨とあひあらそひき

神世より かくにあるらし

古昔も然にあれこそ うつせみも 嬬をあらそふらしき」

                   (中大兄皇子)

 

京都を歩くと源氏物語や平家物語を思い出す。

大阪の地名は近松門左衛門を思い出す。

東京に残るお江戸の地名は河竹黙阿弥を思い出す。

何だかワクワクするのって幸せ💝。

 


「如己堂」

長崎の旅、最終日。

飛行機の出発まで時間があるので、添乗員の好意でしばし平和公園あたりを散策。

浦上天主堂近くの如己堂に行ってきました。

 

永井隆博士、長崎医大勤務時に原爆被災。

傷ついたまま3日間救護活動をして帰宅。

自宅も被災しており、黒い骨の塊と焼けただれたロザリオ(十字架)で夫人を確認。

『焼けバケツに妻を拾って入れた。.................

私の腕の中で、妻がかさかさと燐酸石灰の音を立てていた。

私はそれを「ごめんね、ごめんね」と言っているのだと聞いた。』

 

白血病と原爆症を発症した永井博士は浦上の人たちや教会の協力で建てられた二畳の建物で療養した。

如己堂とは「汝の近くの者を己の如く愛すべし」とある聖書の言葉からとったものである。

この小さな家で、二人の子供と寄り添って暮らし、たくさんの著書でひたすら平和を訴えた。

『長崎の鐘』『この子を残して』などを読んで胸を打たれました。

 

1年生になった長女のカヤノちゃん。

................................

病床の父永井博士のために給食に出たパインジュースをそっと大切におわんに入れて持ってきた。

おわんの中には2口くらいのパインジュースが入っていた。

一口いただいたらとてもおいしかったから。

お父さん、おあがりよ。おいしいのよ。

.................

この一節、愛らしくて哀しくてたまりません。

如己堂の隣には永井博士の記念館があります。

一つ一つの展示品の感動して、集合場所には滑り込みセーフでした。

 

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「祈りの島へ」

五島列島ツアー、早々に申し込んであったので、九月に西日本を何度も襲った台風が心配でした。

幸い、天気にも恵まれて、きれいな海と空を満喫。

今回の目的は五島列島の教会群を見ること。

中でも上五島にはなんと29もの教会があります。

譲れないもののために五島にやってきたキリシタンたちは,禁教の中、島々のそこかしこで息をひそめ、敬虔な信仰を守り伝えました。

小さな漁村や辺鄙な里でひそかに祈りをささげていたクリスチャンたちは禁教が解かれたのち浄財を捧げて祈りの場を作りました。

信仰心の薄い私ですが、小さい教会の前に立つととても癒される気持ちになります。20181021_2700305.jpg

 

上五島,青砂ヶ浦天主堂、鉄川与助(上五島出身の教会建築家)建設。

レンガや石材、木材などの資材を海岸から背負って運んだ信徒たちの労働奉仕もあって1910年(明治43年)完成。

 

 

 

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旧五輪教会堂(久賀ヶ島)1881年(明治14年)築。

地元の大工によって建てられた。

内部は板張りの蝙蝠天井でゴシック様式を踏襲している。

隣に新しい教会が建てられていて、この旧建物は内部を撮影できるのでうれしい。

 

 

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頭ヶ島天主堂

鉄川与助設計施工、1910年(明治43年)着工。

資金難のため中断、1919年(大正9年)完成。

内部には可愛い花の彫刻やステンドグラスが鮮やかです。

 

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福江島、井持浦教会堂とルルド。

 

五島列島にはクリスチャンが多く、観光ガイドの方もクリスチャンらしい。

楽しい話もたくさんしてくださるけど、教会の中での解説の時は表情がきりっとします。

あちこちにクリスチャン迫害の歴史跡。

美しくて哀しい風景が広がります。

 

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「飛騨高山&白川郷の旅」

 

嬉しいお誘いで、憧れていた飛騨高山。

初めてバスタ新宿からの高速バスに乗りました。

頑張って早朝7時半のバスに乗ってひと眠りすると昼過ぎに高山駅。

飛騨牛のランチを食べて高山市内を散策。

出格子の連なる古い町並みがとても素敵です。

町家を使った喫茶店は家具も立派な飛騨家具。

いただいたのがソフトクリームだけだったのが何だかもったいない。

 

高山は良質な木材が豊富で、徳川時代に幕府の天領だったので、見事な陣屋が現存しています。

部屋の格式によって畳や畳縁が違うそうです。

葵祭に用いられたり、徳川の家紋になったフタバアオイも初めて庭先で見られました。

 

 

 

老舗の酒造では利き酒もできます。

中庭で塩を舐めてくいっと一杯。

ちょこっとだといっそう😋美味しい。

 

日下部民芸館は明治12年築。

建物も見事ですが、古民芸のコレクションも素晴らしい。

中庭では無料のお茶の接待もあって嬉しい。

 

 

 

 

高山駅からバスで白川郷。

田園風景の中の合掌造り集落は美しい。

和田家は江戸時代末期の建物で、庄屋や番所役人も勤めた家柄。

白川郷を保存するために尽力したそうです。

 

 

高山市図書館、建物が素晴らしい。

 

デジカメの扱いを間違って、撮った写真が全部消えた😞!

スマホの写真とパンフレットを駆使してアップした旅行記です。

美味しいものやきれいな花もたくさん撮ったのに…😢。

 

 

 

 

 

 

 


「奈良の旅 静かな古寺にて」

奈良の旅、二日目は奈良の古寺を周りました。

秋篠寺、何度か来たことがあるはずなのに何だか違う。

周りがお洒落な住宅街になっていて、お寺へ続く道の風情が全く違っていました。

御本尊の薬師如来は寄木坐像素色、綺麗な木目がそのまま見られる。

説明してくれたご住職「秋篠寺が豊かじゃない時代の像なので、彩色の余裕が無かったらしい。」

 

 

 

大安寺、聖徳太子にもゆかりの寺。衰退したが、発掘調査で改めてその大きさが認識されたらしい。

秘仏の馬頭観音像特別開扉。初期の馬頭観音だとかで、冠に馬ではなく蛇。

駅の近くにはいくつもの大安寺ビルが見られる。

昔は広大な敷地を持っていたようだ。

 

柳生の里の圓城寺、ひっそりと静かなお寺ですが、運慶初期の大日如来坐像と、境内の白山堂春日堂が国宝です。

 

奈良町で柿の葉寿司とにゅうめんのランチ。

奈良町はまたゆっくり彷徨いたい街です。


「達陀を見る」

久しぶりの奈良の旅、東大寺二月堂のお水取りに行ってきました。

今回の目的は達陀と呼ばれる内陣の火の行法。

登楼の松明が始まると終わるまで入れないので、お茶所(おちゃしょ)でのり巻きとお稲荷さんを食べて腹ごしらえして待機。

下の人たちが上がってくる前に、正面の局に行ったら一番前に座れました。

局は外陣を格子で隔てた拝観用の小部屋です。

 

6時半頃からお経やお声明が唱えられます。

延々といつまでも続きますが、テンポの速いお経、童謡のような優しいお経、ボルガの舟歌みたいな低音のお経、掛け合いのお経、時々シャウト(?)も入る。

たくさんのほら貝の合奏も迫力。

お経のソロ(?)の声はオペラのように麗しく聞き惚れました。

 

山伏姿の堂童子が内陣と外陣の間の薄幕を捩じりあげて開く技も見事です。

 

宗教は芸術を発展させる、戦争は科学を発展させる。

音楽も芸術、元は神仏に捧げるためのもの。

 

激しい五体投地の音が鳴り響く。差懸という木の沓でバタバタと走り回る。

火天水天が巨大な松明を堂の中で火の粉が飛び散るのもかまわずにぶん回して踊る。

深夜12時頃まで格子にへばりついてみた行法は、どんなショーもかなわない凄い迫力でしたびっくり拍手

 

その他にも練行衆のお坊様たちは一か月近く昼夜を問わず厳しい行法を行います。

すごいです。

 

水取りや 籠もりの僧の沓の音 (芭蕉)

 

 

藤間流の舞踊『達陀』では、僧集慶が過去帳を読み上げると女人禁制の堂に青い衣を被った女性が現れます。

女性は集慶が出家する前の恋人若狭の前、「なにとて我が名を呼びたまわぬ」とまとわりつきます。

煩悩を打ち払って「青衣(しょうえ)の女人」と唱えると女性は悲しそうに消えていきます。

 

実際に二月堂の過去帳には聖武天皇や行基、重源などの高僧、頼朝等の中に混じって「青衣の女人」と書かれているそうです。

厳しい法会の中のほのかなロマンです。

 


「奈良旅行三日目」

朝ドラ『あさが来た』を見てから飛鳥を回りました。
「暗がり峠越えて奈良や。榛原行ってその先お伊勢さんまで一本道や…」




垂仁天皇陵


唐招提寺 

唐から苦難の末に盲目となって日本に渡ってきた鑑真和上が759年に建立。
天平様式の金堂の柱はエンタシスの丸みを持ちます。

おほてらの まろき はしらの つきかげを つちに ふみつつ ものを こそ おもへ  (会津八一)


薬師寺 東塔を修復中。
屋根から降ろした水煙を拝観できます。
檀家を持たない寺院なので、修復には厚志を募ります。
解説してくれるお坊さまのお話が楽しくて判り易い。
土産品の干菓子を買うとき、そのお坊さまに「楽しいお話につい載せられて買っちゃいますわ」と言ったら「しめしめ…」だって。

我々世代は修学旅行で高田好胤師(1924〜1998)の法話を聞いた人が多い。
「薬師寺のお坊さんってお話が上手ねえ…。」



秋篠寺
本堂は講堂を鎌倉時代に修復したもの。
安置されている伎芸天は美しいと称賛されます。
正面に立つとやさしく微笑みかけて下さるように見えました。

入江泰吉撮影の絵葉書から


あきしのの  みてらを いでて かへりみる いこまがたけに ひは おちむとす (会津八一)


とても元気なお仲間と歩いてしゃべって笑って食べて…楽しい旅をさせてもらいました。
ちょこっとお勉強もしたかな?

「奈良旅行 二日目  若宮おん祭り 御渡り式 御旅所祭」

荒池を望む菊水楼レストランでランチを食べてから、おん祭り御渡り式。




影向(ようごう)の松の木の前で色々な芸能が披露されます。
能の金春流や大蔵流の一流の能楽師が披露するようです。
狂言三笠風流は茂山逸平さん。
青空の下に美声が響きました。





皮つき赤松の柱を立てて青い杉で屋根をふいた仮御殿。
若宮さまに神楽、田楽、舞楽などを次々と奉納します。
二時半から深夜11時ころまで催されますが、あまりの寒さに8時ころ退散。

4人の少年が舞う『東遊』源氏物語の一場面のようでした。




 

「奈良旅行二日目 奈良町散策」




庚申堂
天帝の怒りを代わって受けてくれる身代わり猿のお守り。
家族の数を軒にぶら下げるとか。









元興寺  日本最古の寺、飛鳥寺が藤原京から平城京への遷都に伴ってこの地へ。
隆盛を誇ったが今は僧坊だけが元興寺として残る。
僧侶の起居する建物だったので、威圧的でなく心が落ち着く風情です。


 

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